鈴鹿の住処

■UiPath Tips■

更新日:  作成日:

文字列へ変換する

■はじめに

UiPath Studio で VB.Net のメソッドや関数を使って、数値や日付を文字列へ変換する方法を紹介します。

各データ型のToString メソッドや Strings.Format 関数、Str 関数、CStr 関数などで、数値や日付を文字列(String)に変換できます。

VB.Net のメソッドや関数は、代入や条件分岐のアクティビティなどの VB の式を入力する欄で使用することができます。

メソッド、関数の使い方画像

■メソッド、関数の引数と戻り値

.ToString(書式)
書式の形式で文字列に変換します。

Strings.Format(,書式)
書式の形式で文字列に変換します。
※String.Format関数とは別の関数になります。

Str()
をそのまま文字列に変換します。
※数値のみを文字列に変換することができます。

CStr()
をそのまま文字列に変換します。

引数「値」・・・変換する数値や日付を指定します。
引数「書式」・・・変換後の書式を文字列で指定します。省略可
戻り値の型・・・文字列型(String)

■解説

各データ型のToString メソッドや Strings.Format 関数は、文字列へ変換後の書式を指定することができます。

Str 関数は数値のみを文字列に変換することができます。

CStr 関数は数値以外も文字列へ変換できますが、文字列へ変換後の書式を指定することができません。

その他の特徴

Str 関数の特徴:正の数値を変換する場合、先頭に空白スペースが入ります。
例 Str(123) ⇒ " 123"

小数の数値をToString メソッドや Strings.Format 関数で書式を指定して変換する場合、小数部の桁数が書式にないと四捨五入されます。

引数「書式」

変換するデータが数値の場合(数値:1234.56)

書式 結果 説明
#"######""1235" 数値の桁を表します。
数値に無い桁数の時は、何も表示しません。
0"000000""001235" 数値の桁を表します。
数値に無い桁数の時は、0 を表示します。
%"0%""123456%" 数値を100倍して、% 表示にします。
."0.00""1234.56" 小数点の位置を表します。
,"0,000""1,235" 3桁ごとに桁区切り記号を表示します。
文字"0円""1235円" そのまま文字を表示します。
\"\\0\#""\1235#" \ の次の文字をそのまま表示します。

変換するデータが日付の場合(日付:[05/19/2024 19:25:20])

書式 結果 説明
y"yyyy""2024" 年を表示します。
M"MM""05" 月を表示します。
1桁で表示するには、"%M"のように前に % を付けます。日時分秒も同じです。
d"dd""19" 日を表示します。
h"hh""07" 時を表示します。
"HH"だと24時間表示で表示されます。
m"mm""25" 分を表示します。
s"ss""20" 秒を表示します。
f"fff""849" 秒の小数部を表示します。
dddd"dddd""Sunday" 曜日を表示します。
"ddd"だと省略表示されます。
MMMM"MMMM""May" 月を表示します。
"MMM"だと省略表示されます。

■使用例

数値から文字列へに変換する

ToString メソッドや Strings.Format 関数、Str 関数、CStr 関数の使用例を紹介します。

            
  変数 s の型は String
  変数 i の型は Int32
  i = 1234.55
 
  s = i.ToString()       "1234.55"
  s = Strings.Format(i)  "1234.55"
  s = Str(i)             " 1234.55"
  s = CStr(i)            "1234.55"

  s = i.ToString("#,###")      "1,235"
  s = i.ToString("##,###.#")   "1,234.6"
  s = i.ToString("#.###")      "1234.55"
  
  s = i.ToString("00,000")     "01,235"
  s = i.ToString("0.000")      "1234.550"
  
  s = i.ToString("0%")         "123455%"
  s = i.ToString("0,000%")     "123,455%"
  
  s = i.ToString("0,000件")    "1,235件"
  s = i.ToString("\00,000")    "01,235"
  s = i.ToString("\##,###.#")  "#1,234.6"
            
          
日時から文字列へに変換する

ToString メソッドや Strings.Format 関数、CStr 関数の使用例を紹介します。

書式のカルチャーを指定すると、曜日・午前午後などを日本語表記に変換することもできます。

西暦を和暦に変換するには、事前に日本のカレンダー情報を取得しておく必要があります。

            
  変数 s の型は String
  変数 t の型は DateTime
  変数 culture の型は System.Globalization.CultureInfo
  t = [04/19/2024 16:05:20]
  culture = New System.Globalization.CultureInfo("ja-JP")

  s = t.ToString()       "04/19/2024 16:05:20"
  s = Strings.Format(t)  "04/19/2024 16:05:20"
  s = Str(t)             InvalidCastException
  s = CStr(t)            "04/19/2024 16:05:20"

  s = t.ToString("yyyy/MM/dd")                   "2024/04/19"
  s = t.ToString("%M")                           "4"
  s = t.ToString("yy-M-d(ddd)")                  "24-4-19(Fri)"
  s = t.ToString("yyyy年MM月dd日(ddd)",culture)  "2024年04月19日(金)"
  
  s = t.ToString("y")               "2024 April"
  s = t.ToString("M")               "April 19"
  s = t.ToString("d")               "04/19/2024"
  s = t.ToString("g")               "04/19/2024 16:05"
  s = t.ToString("MMM")            "Apr"
  s = t.ToString("MMMM")           "April"
  s = t.ToString("M月")             "4月"
  s = t.ToString("y", culture)      "2024年4月"
  s = t.ToString("M", culture)      "4月19日"
  s = t.ToString("d", culture)      "2024/04/19"
  s = t.ToString("g", culture)      "2024/04/19 16:05"
  s = t.ToString("MMMM", culture)  "4月"
  
  s = t.ToString("ggyyyy年" ,culture)      "西暦2024年"
  culture.DateTimeFormat.Calendar = New System.Globalization.JapaneseCalendar()
  s = t.ToString("ggy年" ,culture)      "令和6年"
  
  s = t.ToString("hh:mm:ss")           "04:05:20"
  s = t.ToString("HH時mm分ss.fff秒")   "16時05分20.849秒"
  s = t.ToString("tth時")              "PM4時"
  s = t.ToString("tth時", culture)     "午後4時"